日本精工(6471)―低PBR・高配当利回りが光る、経営改革進むベアリング大手の今を解説
日本精工(NSK、6471)は、世界的なベアリング(軸受け)メーカーとして知られ、産業機械や自動車向けの部品供給で国内外に広く展開しています。100年以上の歴史を持つ老舗企業で、特に自動車用ベアリングの分野で高いシェアを有し、近年はEV(電気自動車)向け製品開発にも注力。時価総額は3,000億円台と、機械業界でも上位に位置します。直近では経営体制のスリム化や生産再編など、構造改革の動きが活発化。業績の変動や株価指標にも注目が集まっています。
株式データ
【銘柄名】日本精工 【銘柄コード】6471 【上場】1949.5 【市場区分】東証プライム 【33業種区分】機械 【17業種区分】機械 【株価】649.9 円 【PER】36.93倍 【PBR】0.49倍 【EPS】17.6 【BPS】1,332.78 【配当利回り】5.23% 【配当性向】193.2% 【1株配当】34 【営業CF】998億円 【投資CF】-908億円 【財務CF】-247億円 【現金等】1,505億円 【自己資本比率】52.6% 【有利子負債】3464.32億円 【時価総額】3,181億円 【ROE】1.3% 【ROA】0.7% 【公式サイト】https://www.nsk.com/jp-ja/ 【株主優待】株主優待なし
株価・指標から見た注目ポイント ― 低PBR・高配当利回り・構造改革の進捗
日本精工の株価(2024年6月時点)は649.9円。注目したいのはPBR(株価純資産倍率)0.49倍と、1倍を大きく下回っている点です。これは市場での評価が純資産に対してかなり割安であることを示しています。同業他社と比較しても割安感は強いと言えるでしょう。
また、配当利回り5.23%と高水準です。1株配当は年間34円(予想)で、安定感のある配当政策が続いています。直近の配当性向は193.2%と高く、利益水準の低下に対しても配当維持への意欲が見受けられます。
一方、PER(株価収益率)は36.93倍と、利益水準に対しては高め。ROEは1.3%とやや低いですが、経営効率の改善余地があるとも捉えられます。2024年度から執行役員体制のスリム化や生産拠点の再編を進めており、今後の収益性改善が期待されています。
日本精工の特徴と初心者向けポイント ― ベアリング最大手の強みと課題
日本精工は、国内最大手のベアリングメーカーとして世界中の工場や自動車メーカーに製品を供給しています。売上高のうち、自動車向けが約半分、産業機械向けが約4割を占めており、グローバル展開も進んでいます(海外売上比率は66%)。
- 産業機械・自動車の景気動向に左右されやすいという特徴があり、直近では欧州の自動車向け需要が低迷し、日系メーカーの減産も響いています。
- EV・電動化への対応として、モーターや電子制御部品に適合した新たな軸受け・部品開発に力を入れています。
- 経営面では、組織体制のスリム化や海外生産の再編など構造改革も進行中。
株主優待制度は現在ありませんが、高い配当利回りと安定した財務基盤が個人投資家からも注目されています。
財務・キャッシュフロー・業績推移 ― 経営の安定性と課題
日本精工の財務は自己資本比率52.6%と比較的健全。有利子負債は3,464億円と重めですが、現金など流動性資産も1,505億円と潤沢です。営業キャッシュフローは998億円と、安定した本業の稼ぐ力があります。設備投資(584億円)、減価償却費(529億円)、研究開発費(156億円)もそれぞれ堅調に推移し、技術革新に継続的に投資している点は評価できます。
過去3年の売上高は8,000億~9,000億円台で推移してきましたが、2024年3月期は7,889億円とやや減少。純利益も85億円と前期(184億円)から大きく落ち込みました。2025年3月期も純利益は60億円と控えめな予想ですが、2026年3月期には140億円へと回復見通しが示されています。
グラフからも分かるように、売上高は直近でやや停滞し、純利益も変動が大きい状況です。ただ、配当は安定的に増加傾向を維持しており、株主還元に力を入れている様子がうかがえます。
今後の見通しと投資家へのメッセージ ― 構造改革効果と景気回復に期待、リスクも意識を
今後の日本精工の注目ポイントは、構造改革の効果がどこまで業績改善につながるかです。2026年3月期以降は自動車部門の生産再編効果や、産業機械向け需要の回復を背景に、純利益も回復基調が見込まれています。経営体制の刷新やコスト削減、グローバル生産の最適化が順調に進めば、収益性の向上や株価のリバウンドも期待できます。
一方で、自動車・産業機械市場の景気変動リスクや、EVシフトのスピード、海外市場での競争激化など、外部環境には不確定要素も多い状況です。利益水準が低い時期の配当維持はバランス感覚が求められるため、今後の業績動向と配当政策の推移にも注意が必要です。
老舗大手の安定感と、変革期ならではの成長期待の両面がある銘柄として、長期的な視点で動向を見守りたい企業です。
かぶポスト的スコア
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🌱 成長性: 5/5EV向け開発や構造改革の進展で、今後の収益回復に大きな期待が持てるため。
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🏛 財務健全性: 4/5自己資本比率が高く、現金も潤沢で財務基盤は安定しているため。
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🎁 株主還元: 3/5配当利回りは高いが、利益水準低下時の無理な配当維持には注意も必要なため。
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※本記事は、執筆時点における一般公開情報(EDINET、企業のIR資料など)に基づき、筆者が独自にまとめたものです。
掲載内容については正確性・完全性に配慮しておりますが、その保証をするものではありません。また、記載内容は元情報提供者の見解や推奨を示すものではなく、リアルタイムで更新されるものでもありません。
企業の業績・株価・優待内容などは日々変動するため、投資に際しては必ず最新の公式情報をご確認いただき、最終的な判断はご自身の責任で行ってください。
なお、本記事は特定の銘柄の売買を推奨または勧誘するものではなく、金融商品取引法上の投資助言にも該当しません。
ひーくん
かぶポストを運営している「ひーくん」と申します。投資歴は20年以上、保有株式の評価額は1.5億円を超え、不動産を含む総資産は約3億円に到達しました。投資スタイルは、高配当株と注目テーマ株を軸とした“堅実と成長”のバランス型。国内外に分散投資を行い、安定と成長の両立を目指しています。株主優待にも注目しており、現在は100以上の優待銘柄を保有。現物不動産による家賃収入も並行し、多角的なポートフォリオを構築しています。


