太平洋セメント(5233)―PBR0.6倍台・増配傾向が光るセメント最大手、海外展開も注目
太平洋セメント(5233)は、日本を代表するセメントメーカーであり、業界トップの規模を誇ります。国内外に幅広い事業基盤を持ち、特に北米・アジアでの事業展開を積極的に進めています。建設需要の動向やインフラ投資の流れに大きく影響を受ける一方、資源リサイクルや環境分野にも力を入れ、収益源の多角化を図っている点が大きな特徴です。近年は原材料コスト高騰の影響を受けながらも、値上げ実施やコストコントロールで利益の回復を進めています。PBR(株価純資産倍率)が0.6倍台と割安感が強く、配当も増配傾向が続いていることから、今後の動向に注目する投資家が増えています。
株式データ
【銘柄名】太平洋セメント 【銘柄コード】5233 【上場】1949.5 【市場区分】東証プライム 【33業種区分】ガラス・土石製品 【17業種区分】建設・資材 【株価】3,709 円 【PER】6.89倍 【PBR】0.64倍 【EPS】538.5 【BPS】5,758.86 【配当利回り】2.7% 【配当性向】18.6% 【1株配当】100 【営業CF】1,405億円 【投資CF】-821億円 【財務CF】-594億円 【現金等】711億円 【自己資本比率】43.2% 【有利子負債】3,876億円 【時価総額】4,636億円 【ROE】8.2% 【ROA】3.2% 【公式サイト】https://www.taiheiyo-cement.co.jp/ 【株主優待】株主優待なし
株価・指標から見る注目ポイント
太平洋セメントの株価指標をみると、PBRが0.64倍と1倍を大きく下回っており、割安感が強い状況です。PER(株価収益率)も6.89倍と低水準で、利益水準に対する株価の割安さが際立ちます。自己資本比率は43.2%と、重厚長大産業としては十分な水準です。有利子負債が約3,876億円と大きいものの、営業キャッシュフローや現預金、安定した収益基盤を考えると、財務面では大きな不安はありません。
配当利回りは2.7%と東証プライム全体の中でも平均的ですが、配当性向が18.6%とまだ余裕があり、近年は増配傾向が続いている点が注目されます。また、ROE(自己資本利益率)は8.2%と、資本効率の面でも一定の評価ができる水準です。
業績・配当の推移と特徴
過去数年の業績をみると、2023年3月期に一時的な純損失を計上しましたが、2024年3月期には純利益432億円と大きく回復。2025年3月期は純利益560億円を予想しており、着実な回復基調が読み取れます。売上高も8,862億円(2024年3月期実績)から9,130億円(2025年3月期予想)と堅調な伸びが続き、海外展開や値上げ効果、新たな事業分野が寄与しています。
配当も安定しており、2023年3月期から年間70円→75円→80円→(予想)80円〜90円と着実に増配が進行中です。配当性向も低めに抑えられており、今後も安定配当が見込まれます。
太平洋セメントの注目点:割安さと海外売上、環境分野への取り組み
セメント産業は、国内の建設需要やインフラ投資の動向に大きく左右されますが、太平洋セメントは米国やアジアへの海外展開が進んでいるため、国内需要減少の影響を一定程度緩和できる体制を構築しています。特に米国子会社の買収や、現地での骨材・生コンクリート事業拡大は、今後の成長余地を感じさせます。
また、石炭灰や産業廃棄物の再利用、環境リサイクル分野にも早くから取り組み、単なるセメントメーカーにとどまらず、循環型社会への貢献・収益源の多様化を進めている点も注目です。これらの取り組みは、今後のESG投資の観点からも評価されやすいポイントです。
財務・キャッシュフローの解説
財務基盤は比較的安定しており、自己資本比率43.2%、現金等711億円、営業キャッシュフロー1,405億円と堅調な水準です。設備投資は毎期800~900億円規模で実施しており、持続的な成長や新規事業への投資が続いています。減価償却費も年間600億円台と高いものの、投資CFがマイナス(支出超過)でも営業CFで十分にカバーできている点は安心材料です。負債は多いですが、重厚長大業種としては一般的な水準といえます。
今後の見通しと投資家へのメッセージ
今後は海外(特に米国)の事業拡大や、リサイクル・環境分野での収益成長が期待されます。一方で、国内の建設需要は人口減少・公共投資の抑制などで頭打ち感もあり、業績の波が出やすい点は注意が必要です。原材料コストやエネルギー費用の高騰時には業績が圧迫されやすい側面もありますが、値上げ交渉や新分野開拓での対応力が評価ポイントとなるでしょう。PBRの割安さや増配傾向は魅力ですが、外部環境による業績変動リスクも念頭に置きながら、じっくり中長期視点で見ていきたい銘柄です。
かぶポスト的スコア
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🌱 成長性: 2/5国内需要鈍化で成長余地は限定的だが、海外拡大や環境分野に一定の期待感あり。
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🏛 財務健全性: 4/5自己資本比率・キャッシュフローともに堅実で、重厚長大業種としては安定感が高い。
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🎁 株主還元: 3/5配当は増配傾向で安定感があるが、利回り・優待面では平均的。
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※本記事は、執筆時点における一般公開情報(EDINET、企業のIR資料など)に基づき、筆者が独自にまとめたものです。
掲載内容については正確性・完全性に配慮しておりますが、その保証をするものではありません。また、記載内容は元情報提供者の見解や推奨を示すものではなく、リアルタイムで更新されるものでもありません。
企業の業績・株価・優待内容などは日々変動するため、投資に際しては必ず最新の公式情報をご確認いただき、最終的な判断はご自身の責任で行ってください。
なお、本記事は特定の銘柄の売買を推奨または勧誘するものではなく、金融商品取引法上の投資助言にも該当しません。
ひーくん
かぶポストを運営している「ひーくん」と申します。投資歴は20年以上、保有株式の評価額は1.5億円を超え、不動産を含む総資産は約3億円に到達しました。投資スタイルは、高配当株と注目テーマ株を軸とした“堅実と成長”のバランス型。国内外に分散投資を行い、安定と成長の両立を目指しています。株主優待にも注目しており、現在は100以上の優待銘柄を保有。現物不動産による家賃収入も並行し、多角的なポートフォリオを構築しています。


