コニカミノルタ(4902)―PBR0.5倍割れ・業績回復期待が交錯する事務機器大手に注目
コニカミノルタは、日本を代表する事務機器メーカーの一角であり、複合機や産業向け印刷機、ヘルスケア分野のX線撮影装置、そして液晶ディスプレイ用フィルムなど幅広い製品を世界中に展開しています。近年は海外売上比率が8割を超えるグローバル企業へと成長。かつて写真フィルムで名を馳せた同社ですが、現在はデジタルワークプレイス事業(オフィス向け複合機・関連サービス)が収益の半分超を占めています。
一方で、構造改革や事業ポートフォリオの変化に伴い、巨額の減損や人員削減費用が業績に大きく影響。足元では営業利益の大幅な改善が期待されつつも、利益水準は過去と比較して控えめです。株価指標ではPBR0.5倍割れの水準となっており、「割安感」と「業績回復への不透明感」が共存する銘柄となっています。
株式データ
【銘柄名】コニカミノルタ 【銘柄コード】4902 【上場】1949.5 【市場区分】東証プライム 【33業種区分】電気機器 【17業種区分】電機・精密 【株価】453 円 【PER】9.34倍 【PBR】0.48倍 【EPS】48.5 【BPS】935.99 【配当利回り】2.21% 【配当性向】20.6% 【1株配当】10 【営業CF】833億円 【投資CF】-445億円 【財務CF】-968億円 【現金等】1,296億円 【自己資本比率】38.7% 【有利子負債】4194.56億円 【時価総額】2,654億円 【ROE】0.9% 【ROA】0.3% 【公式サイト】https://www.konicaminolta.com/ 【株主優待】 権利確定月:9月 権利付最終日:次回:2025/09/26 前回:2024/09/26 自社オリジナルカレンダー(100株以上保有の株主に進呈)
株価・指標に見るコニカミノルタの特徴
コニカミノルタの株価は2024年6月時点で453円、時価総額は約2,654億円です。PBR0.48倍という水準は、保有する資産価値と比べて株価がかなり割安なことを示唆します。PER(株価収益率)は9.34倍と、東証プライム上場の電機・精密セクター内では中位水準です。
- 自己資本比率38.7%と、資本構成はやや保守的。
- 有利子負債4,194億円(総資産の約3割)と、一定の財務負担も見られます。
- ROE(自己資本利益率)は0.9%、ROA(総資産利益率)は0.3%と、利益効率はまだ低めです。
- 配当利回りは2.21%(1株当たり10円)と、利回り水準は控えめ。
EPS(1株利益)は48.5円、BPS(1株純資産)は935.99円となっています。株主優待としては、9月末時点で100株以上保有する株主に自社オリジナルカレンダーが贈呈されるため、長期保有株主にとってはささやかな楽しみとなりそうです。
業績推移と回復の兆し
コニカミノルタは、2022年3月期・2023年3月期と2期連続で最終赤字に沈みました。主な要因は、構造改革に伴う減損や人件費削減コストなど一時的な費用がかさんだためです。しかし、2024年3月期には最終利益45億円と黒字転換を果たしています。2025年3月期は一旦利益ゼロ見通しですが、2026年3月期には再び純利益200億円まで回復する計画が発表されています。
- 2022年3月期:売上高9,114億円、最終赤字261億円
- 2023年3月期:売上高1兆1,304億円、最終赤字1,031億円
- 2024年3月期:売上高1兆1,599億円、純利益45億円(黒字転換)
- 2025年3月期予想:売上高1兆1,340億円、最終利益ゼロ
- 2026年3月期予想:売上高1兆1,440億円、純利益200億円
2024年度上期(4〜9月)は最終赤字ですが、下期以降の構造改革効果や販管費圧縮による営業利益の回復が見込まれています。特に複合機や商業印刷、産業印刷分野などでの堅調な販売が、業績を下支えしています。
財務状況とキャッシュフロー
コニカミノルタの財務体質を見ると、現金等1,296億円を保有しており、営業キャッシュフローは833億円のプラスと堅実です。一方で、有利子負債が4,194億円と高水準にあり、財務レバレッジを効かせている面も見受けられます。
自己資本比率38.7%は事務機器業界の中では標準的。投資キャッシュフローは-445億円と積極的な設備投資を継続している一方、財務キャッシュフローは-968億円と、借入の返済や配当支払いに充てられています。
研究開発費は651億円、減価償却費は757億円と、技術革新や事業基盤の維持にしっかりと資金を投入。将来成長への布石も感じられます。
配当・株主還元と優待
コニカミノルタは、業績悪化期には配当を一時無配とするなど、利益水準に応じて柔軟に配当政策を運用しています。2022年3月期は年間15円、2023年3月期は無配、2024年3月期は5円と変動が大きく、2025年3月期・2026年3月期も0〜5円のレンジで予想が出されている状況です。
一方で、株主優待として毎年秋に自社オリジナルカレンダーを進呈しており、長期保有株主への小さな楽しみを提供しています。
今後の見通しと投資家へのメッセージ
事務機器業界は、グローバルなデジタル化やペーパーレス化の流れの中で市場環境が大きく変化しています。コニカミノルタも複合機・ヘルスケア・産業印刷・産業材料など多角化を進めつつ、構造改革を断行。2024年3月期に黒字転換したことはポジティブですが、2025年3月期は利益ゼロ見込みと依然不安定さが残ります。
- チャンス:構造改革の効果が本格化すれば、2026年3月期以降の業績回復が期待されます。PBR0.5倍割れ水準のため、中長期的に株価の見直し余地あり。
- リスク:グローバル需要の鈍化、固定費負担の大きさ、為替・金利など外部要因による業績変動、配当の不安定さなどには注意が必要です。
株主優待は100株からもらえるため、少額投資でも楽しみがありますが、投資判断には財務・業績の今後の推移や、中長期的な事業構造転換の成果を注視したいところです。
かぶポスト的スコア
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🌱 成長性: 2/5構造改革効果による業績回復に期待はあるものの、直近の成長性は限定的です。
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🏛 財務健全性: 3/5現金等の保有や自己資本比率は一定水準ですが、有利子負債の高さがやや懸念材料です。
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🎁 株主還元: 3/5配当は業績連動で安定性は低いものの、優待カレンダーが長期保有株主に支持されています。
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※本記事は、執筆時点における一般公開情報(EDINET、企業のIR資料など)に基づき、筆者が独自にまとめたものです。
掲載内容については正確性・完全性に配慮しておりますが、その保証をするものではありません。また、記載内容は元情報提供者の見解や推奨を示すものではなく、リアルタイムで更新されるものでもありません。
企業の業績・株価・優待内容などは日々変動するため、投資に際しては必ず最新の公式情報をご確認いただき、最終的な判断はご自身の責任で行ってください。
なお、本記事は特定の銘柄の売買を推奨または勧誘するものではなく、金融商品取引法上の投資助言にも該当しません。
ひーくん
かぶポストを運営している「ひーくん」と申します。投資歴は20年以上、保有株式の評価額は1.5億円を超え、不動産を含む総資産は約3億円に到達しました。投資スタイルは、高配当株と注目テーマ株を軸とした“堅実と成長”のバランス型。国内外に分散投資を行い、安定と成長の両立を目指しています。株主優待にも注目しており、現在は100以上の優待銘柄を保有。現物不動産による家賃収入も並行し、多角的なポートフォリオを構築しています。


