サンケン電気(6707)―パワー半導体で自動車・家電向けに挑む、事業再編と黒字転換に注目
サンケン電気(6707)は、パワー半導体の分野で国内外に存在感を持つ老舗の電子部品メーカーです。車載用や白物家電向けの半導体を中心に、アジア市場の強化や産業機器への展開にも力を入れています。2024年3月期には米アレグロ・マイクロシステムズの持分法適用会社化を実施し、事業ポートフォリオの見直しを進めている点も大きな特徴です。
一方で、ここ数年は中国景気の減速や事業再編に伴う一時的な赤字計上など、厳しい環境に直面しています。しかし、最新の業績予想では大幅な黒字転換が見込まれており、今後の収益改善や成長戦略に注目が集まります。
株式データ
【銘柄名】サンケン電気 【銘柄コード】6707 【上場】1961.10 【市場区分】東証プライム 【33業種区分】電気機器 【17業種区分】電機・精密 【株価】7,538 円 【PER】--倍 【PBR】1.18倍 【EPS】-201 【BPS】6,371.74 【配当利回り】0% 【配当性向】データなし 【1株配当】0 【営業CF】155億円 【投資CF】-891億円 【財務CF】512億円 【現金等】481億円 【自己資本比率】56.5% 【有利子負債】638.97億円 【時価総額】1,529億円 【ROE】-7.0% 【ROA】-2.1% 【公式サイト】https://www.sanken-ele.co.jp/ 【株主優待】株主優待なし
サンケン電気の株価・指標 ―PBR1倍台・黒字転換期待で動意
現在の株価は7,538円、時価総額は約1,529億円です。PBR(株価純資産倍率)は1.18倍と、資産価値に対してやや割高感のない水準に位置しています。EPS(1株あたり純利益)は直近でマイナス(-201円)ですが、2025年3月期・2026年3月期の予想では黒字化が見込まれています。
- PERは赤字決算のため算出されていません。
- 配当利回りは0%(2024年3月期・2025年3月期予想)。過去には安定した配当がありましたが、直近は業績悪化に伴い無配となっています。
- 自己資本比率は56.5%と高く、財務の安定性がうかがえます。
- 有利子負債は約639億円。資産規模に対しては過度な負担ではありません。
- 過去のROE(自己資本利益率)は-7.0%、ROA(総資産利益率)は-2.1%と、2024年3月期は収益性が低下しています。
注目ポイントと補足解説―パワー半導体の事業再編と先端開発
サンケン電気の最大の特徴は、パワー半導体事業に強みを持ち、自動車や家電、産業機器向けに幅広く製品を展開している点です。特にアジア市場での販売比率が高く(2024年3月期で海外比率77%)、グローバルな事業基盤を築いています。
2024年3月期は米アレグロ社の持分法適用会社化や中国景気減速の影響で一時的な赤字となりましたが、2025年3月期以降は黒字転換が予想されています。車載向けや家電向けの需要が底堅く、今後はTSMCの先端プロセスを活用したマイコン開発も控えています。これにより自社パワー半導体と組み合わせた新分野展開も期待されています。
初心者向けポイントとしては、パワー半導体は省エネやEV(電気自動車)、スマート家電など成長分野の中核技術です。一方で、景気や為替、設備投資負担などで業績が大きく変動するリスクもあるため、「好不況の波を受けやすい業界」であることも押さえておきましょう。
財務・キャッシュフロー解説―資本効率と設備投資のバランスに注目
2024年3月期の財務諸表を見ると、自己資本比率56.5%・現金等481億円と健全なバランスを保っています。しかし、投資キャッシュフロー(-891億円)が大きく、これは米アレグロ社の関連取引や設備投資が反映されたものと考えられます。営業キャッシュフローは155億円とプラス、財務キャッシュフローは512億円と資金調達も行われています。
- 設備投資額:292億円(2024年3月期)
- 減価償却費:208億円
- 研究開発費:318億円
このように、将来成長を見据えて積極的に投資を続ける姿勢が財務データにも表れています。一方で、資金繰りや利益率改善への取り組みも引き続き課題となりそうです。
グラフからも分かるように、売上高は2022年3月期の約1兆7,566億円から2024年3月期の約2兆3,522億円まで伸びました。しかし純利益は2024年3月期に約811億円の赤字と大きく落ち込みました。2025年3月期には475億円の黒字予想と、急回復が見込まれています。
今後の見通しと投資家へのメッセージ
サンケン電気は主力のパワー半導体で自動車・家電向けの需要を取り込みつつ、米アレグロ社の持分法適用化や先端マイコン開発など、事業再編・新技術への取り組みを進めています。今後は、黒字転換と安定成長の両立が最大のテーマとなるでしょう。
リスク要因としては、中国経済や為替の影響、半導体業界全体の調整、そして設備投資負担による財務リスクなどが挙げられます。一方で、EV・省エネ家電・FA(工場自動化)など成長分野におけるパワー半導体需要の恩恵は大きく、中長期的な成長期待も見逃せません。
株主還元については、現在は無配ですが、業績の回復次第で復配の可能性も出てきます。総じて、「事業転換期のダイナミズムとリスクの両面をしっかり見極めたい銘柄」と言えるでしょう。
かぶポスト的スコア
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🌱 成長性: 2/5半導体需要はあるものの、足元の収益変動が大きく成長の安定感に課題。
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🏛 財務健全性: 4/5自己資本比率が高く、現預金も潤沢で財務基盤は比較的安定。
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🎁 株主還元: 3/5直近は無配だが、過去の配当実績や復配への期待感は残る。
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※本記事は、執筆時点における一般公開情報(EDINET、企業のIR資料など)に基づき、筆者が独自にまとめたものです。
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企業の業績・株価・優待内容などは日々変動するため、投資に際しては必ず最新の公式情報をご確認いただき、最終的な判断はご自身の責任で行ってください。
なお、本記事は特定の銘柄の売買を推奨または勧誘するものではなく、金融商品取引法上の投資助言にも該当しません。
ひーくん
かぶポストを運営している「ひーくん」と申します。投資歴は20年以上、保有株式の評価額は1.5億円を超え、不動産を含む総資産は約3億円に到達しました。投資スタイルは、高配当株と注目テーマ株を軸とした“堅実と成長”のバランス型。国内外に分散投資を行い、安定と成長の両立を目指しています。株主優待にも注目しており、現在は100以上の優待銘柄を保有。現物不動産による家賃収入も並行し、多角的なポートフォリオを構築しています。


