川崎重工業(7012)―航空・防衛拡大と増配で注目、ROE水準の改善にも期待
川崎重工業(7012)は、日本を代表する総合重機メーカーの一角として、航空宇宙・防衛、鉄道車両、エネルギー、精密機器、そして大型二輪車など、多様な事業セグメントを持つ企業です。近年は民間航空機分野の回復や防衛関連の拡大、さらに配当の増額など、「攻め」と「守り」のバランスを取った経営が注目されています。
世界的な航空機需要の回復や、日本国内での防衛予算拡大といった外部環境の追い風もあり、業績は回復基調へ。2025年3月期以降は過去最高益を更新する見通しが出ており、将来への期待感も高まっています。一方、財務面では有利子負債が重く、自己資本比率も2割強と、改善余地も残る状況です。
株式データ
【銘柄名】川崎重工業 【銘柄コード】7012 【上場】1949.5 【市場区分】東証プライム 【33業種区分】輸送用機器 【17業種区分】自動車・輸送機 【株価】10,155 円 【PER】23.91倍 【PBR】2.41倍 【EPS】424.8 【BPS】4,205.63 【配当利回り】1.48% 【配当性向】35.3% 【1株配当】150 【営業CF】316億円 【投資CF】-898億円 【財務CF】129億円 【現金等】841億円 【自己資本比率】21.9% 【有利子負債】10899.91億円 【時価総額】13,077億円 【ROE】4.2% 【ROA】0.9% 【公式サイト】https://www.khi.co.jp/ 【株主優待】株主優待なし
株価・指標からみる川崎重工業の注目ポイント
2024年6月時点の株価は10,155円と高値圏にありますが、PER(株価収益率)は23.91倍、PBR(株価純資産倍率)は2.41倍と、業界内で見るとやや割高感も見受けられます。配当利回りは1.48%と高配当株とは言い難い水準ですが、近年は着実に増配傾向を見せています。
ROE(自己資本利益率)は4.2%、ROA(総資産利益率)は0.9%と、資本効率の面ではまだ大きな改善余地がありそうです。
- 過去最高益の更新が視野に:2025年3月期以降、売上・純利益ともに過去最高を見込む予想
- 増配基調:2024年3月期の1株配当は100円から150円へ大幅増配
- 自己資本比率は21.9%:有利子負債の多さがやや目立つ
川崎重工業の事業構成と特徴
川崎重工業は、航空宇宙・防衛、車両、エネルギー、精密機器・ロボット、モーターサイクル(大型二輪車)の5大分野で事業を展開しています。特に航空宇宙・防衛分野では自衛隊向けの潜水艦や航空機、車両部門では新幹線や都市鉄道などの鉄道車両、さらに大型二輪車は「カワサキ」ブランドで世界的な知名度を誇ります。
- 2024年3月期は海外売上比率が約6割と、グローバル展開が進んでいる点も大きな特徴
- 民間航空機需要の回復、防衛関連の拡大、鉄道車両やロボット事業の採算改善により、収益構造が大きく変化
- 二輪車分野では北米市場の一時的な減速も見られたものの、今後の回復が期待される
財務・キャッシュフローの状況
川崎重工業は総資産が3兆円規模(3兆457億円)、自己資本比率は21.9%とやや低水準にとどまっています。有利子負債は1兆890億円と、重工業らしい重い財務構造が特徴です。一方、現金等は841億円、営業キャッシュフローは316億円と、一定の資金余力を持っています。
投資キャッシュフローは-898億円と積極的な設備投資を行っており、成長分野への先行投資が進んでいることがうかがえます。
- 2024年3月期の設備投資額は1,337億円、研究開発費は533億円と高水準
- 営業活動によるキャッシュフローは黒字を維持
- 現金・現金同等物は841億円
業績・配当推移のグラフ
今後の見通しと投資家へのメッセージ
川崎重工業は、2025年3月期以降も売上高2兆円台、純利益700億円超と、業績面で大幅な伸長が見込まれています。民間航空機需要の回復、防衛関連事業の拡大、鉄道車両や精密機器の黒字化など、複数の事業領域で好材料が重なっています。
一方で、巨額の有利子負債や自己資本比率の課題、海外事業のリスク(為替・地政学リスクなど)も無視できません。加えて、業績の変動幅が大きい重工業セクターであることから、短期的な波乱も想定しておく必要があります。
配当は着実に増配傾向にあり、株主還元姿勢も一定の評価ができますが、配当利回り自体はやや低めです。中長期的にはROEの改善や財務体質の強化が問われる局面となるでしょう。
「攻めの投資(成長分野への積極投資)」と「守り(財務健全性の確保)」のバランスをどう取るかが、今後の評価ポイントになりそうです。
かぶポスト的スコア
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🌱 成長性: 5/5航空・防衛分野の拡大と業績回復により、今後の成長期待が非常に高い。
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🏛 財務健全性: 2/5有利子負債が依然大きく、自己資本比率も低水準にとどまる。
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🎁 株主還元: 2/5増配傾向だが、配当利回りはまだ高くないため、株主還元のインパクトは限定的。
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※本記事は、執筆時点における一般公開情報(EDINET、企業のIR資料など)に基づき、筆者が独自にまとめたものです。
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企業の業績・株価・優待内容などは日々変動するため、投資に際しては必ず最新の公式情報をご確認いただき、最終的な判断はご自身の責任で行ってください。
なお、本記事は特定の銘柄の売買を推奨または勧誘するものではなく、金融商品取引法上の投資助言にも該当しません。
ひーくん
かぶポストを運営している「ひーくん」と申します。投資歴は20年以上、保有株式の評価額は1.5億円を超え、不動産を含む総資産は約3億円に到達しました。投資スタイルは、高配当株と注目テーマ株を軸とした“堅実と成長”のバランス型。国内外に分散投資を行い、安定と成長の両立を目指しています。株主優待にも注目しており、現在は100以上の優待銘柄を保有。現物不動産による家賃収入も並行し、多角的なポートフォリオを構築しています。


