日本製鉄(5401)―高配当&安定財務、米国買収と構造改革に注目集まる鉄鋼最大手
日本製鉄は、粗鋼生産量で国内首位、世界でもトップクラスの規模を誇る鉄鋼メーカーです。2012年の合併により誕生した同社は、伝統的な技術力に加え、事業の海外展開にも積極的な姿勢を見せています。国内外のインフラや自動車産業を支える中核的存在として、安定した収益基盤を持つ一方、国内外の鉄鋼需要や価格変動、構造改革費用、新たなM&Aなど、経営環境の変化にどう対応するかが注目されています。
株式データ
【銘柄名】日本製鉄 【銘柄コード】5401 【上場】1950.10 【市場区分】東証プライム 【33業種区分】鉄鋼 【17業種区分】鉄鋼・非鉄 【株価】3,005 円 【PER】10.13倍 【PBR】0.58倍 【EPS】296.6 【BPS】5,170.13 【配当利回り】5.32% 【配当性向】53.9% 【1株配当】160 【営業CF】10,101億円 【投資CF】-7,106億円 【財務CF】-5,439億円 【現金等】4,488億円 【自己資本比率】47.7% 【有利子負債】27,906.65億円 【時価総額】35,713億円 【ROE】12.3% 【ROA】5.1% 【公式サイト】https://www.nipponsteel.com/ 【株主優待】 権利確定月:3月 9月 権利付最終日:次回:2025/09/26 前回:2025/03/27 - 1,000株以上保有の株主を対象に、抽選で経営説明会や工場見学会へ招待(それぞれ申し込み制・3月または9月) - 5,000株以上保有の株主には、抽選で「鹿島アントラーズ」の試合観戦へ招待(申し込み制)
指標・株価から見た日本製鉄の注目ポイント
日本製鉄の株価は3,005円(2024年6月時点)で推移しており、PERは10.13倍、PBRは0.58倍と、鉄鋼大手らしい割安感が目立ちます。配当利回りは5.32%と高水準で、株主還元への積極姿勢がうかがえます。自己資本比率47.7%、ROE12.3%と財務の安定感も魅力的です。
- 割安なバリュエーション:PBR0.6倍を下回る水準は、資産価値に対して株価が低く評価されていることを意味します。
- 高配当・安定配当方針:1株配当は年間160円(予想)、配当性向は54%近辺と、利益還元に積極的です。
- ROE(自己資本利益率)が高い:12%超は、資本効率の良さを示しています。
一方で、鉄鋼市況の悪化や構造改革費用の発生、海外M&Aの進捗など、短期的な業績の振れ幅にも注意が必要です。
株主優待の特徴
日本製鉄の株主優待は、長期保有や大量保有の株主を意識した内容となっています。1,000株以上の保有者を対象に、抽選で経営説明会や工場見学会への招待が実施されており、5,000株以上保有の場合にはサッカーチーム「鹿島アントラーズ」の試合観戦招待も用意されています。いずれも抽選制・申し込みが必要ですが、企業理解を深める機会として人気があります。
日本製鉄の業績推移と注目点
ここ数年の業績を見ると、売上高は2022年3月期に6兆8,089億円、2023年3月期に7兆9,756億円、2024年3月期に8兆8,681億円と順調に拡大しました。ただし、純利益は2023年3月期の6,940億円をピークに、2024年3月期は5,494億円と減益となりました。
- 2024年3月期には構造改革費用1,300億円を計上した影響が大きく、利益水準が一時的に低下しました。
- 2025年3月期予想では売上高8兆6,000億円、純利益3,100億円とさらに減益を見込んでいます。
- 2026年3月期は純利益の回復(4,100億円予想)を想定しています。
海外事業の市況悪化や構造改革費用が重荷となっていますが、中期的には再び利益成長が期待できる展開です。
財務・キャッシュフローの状況
日本製鉄は営業キャッシュフロー1兆101億円と潤沢な資金を生み出しており、総資産11兆円超、自己資本比率47.7%と大企業らしい安定した財務基盤を持っています。設備投資は年間4,573億円、減価償却費3,630億円、研究開発費727億円と、持続的な競争力強化にも余念がありません。有利子負債は2兆7,907億円ですが、手元現金4,488億円とバランスは取れています。
- 営業CF黒字で潤沢な現金を保有
- 投資CFは設備投資等でマイナスだが、自己資本比率が高く資本構成は健全
- 配当や自社株買いを含む財務CFはややマイナス傾向
業績の安定性と株主還元の両立を重視する同社の経営姿勢がうかがえます。
今後の見通しと投資家へのメッセージ
日本製鉄は、海外鋼材市況の回復が見込みづらい中でも、構造改革や設備投資を継続し、利益体質の強化に取り組んでいます。2025年3月期は一時的な減益見通しですが、構造改革費用の剥落や国内需要の底堅さから、2026年3月期以降は利益回復が期待されています。また、米国USスチールの買収案件は依然として不透明要素ですが、仮に実現すればグローバル展開の大きな転機となるでしょう。
- チャンス:割安株・高配当株としての魅力や、長期的な海外展開の成長ポテンシャル
- リスク:海外市況悪化や大規模M&Aの進展遅延、原材料価格変動・為替影響など業績変動要因も多い
鉄鋼業界は景気循環色が強いため、短期の業績変動には注意が必要ですが、安定財務・高配当姿勢は長期投資家にとっても安心材料と言えるでしょう。
かぶポスト的スコア
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🌱 成長性: 2/5海外市況の逆風や構造改革費用の影響で、当面は成長鈍化が見込まれるため。
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🏛 財務健全性: 4/5自己資本比率が高く、営業キャッシュフローも潤沢で財務体質は非常に安定している。
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🎁 株主還元: 5/5配当利回り・配当性向ともに高く、株主還元に積極的な姿勢が際立つ。
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※本記事は、執筆時点における一般公開情報(EDINET、企業のIR資料など)に基づき、筆者が独自にまとめたものです。
掲載内容については正確性・完全性に配慮しておりますが、その保証をするものではありません。また、記載内容は元情報提供者の見解や推奨を示すものではなく、リアルタイムで更新されるものでもありません。
企業の業績・株価・優待内容などは日々変動するため、投資に際しては必ず最新の公式情報をご確認いただき、最終的な判断はご自身の責任で行ってください。
なお、本記事は特定の銘柄の売買を推奨または勧誘するものではなく、金融商品取引法上の投資助言にも該当しません。
ひーくん
かぶポストを運営している「ひーくん」と申します。投資歴は20年以上、保有株式の評価額は1.5億円を超え、不動産を含む総資産は約3億円に到達しました。投資スタイルは、高配当株と注目テーマ株を軸とした“堅実と成長”のバランス型。国内外に分散投資を行い、安定と成長の両立を目指しています。株主優待にも注目しており、現在は100以上の優待銘柄を保有。現物不動産による家賃収入も並行し、多角的なポートフォリオを構築しています。


