NTN(6472)―PBR0.5倍割れ・自動車・産機向け主力で注目のベアリング大手
NTN(6472)は、日本を代表するベアリング(軸受)メーカーのひとつです。自動車用ベアリングや等速ジョイント、産業機械用製品などを幅広く展開し、世界的にも高いシェアを誇ります。特に自動車向けが売上の7割弱を占めており、国内外の大手自動車メーカーとの取引が強みです。海外売上比率が7割を超え、グローバルにビジネスを展開しているのも特徴的です。
近年は世界的な自動車生産の変動や、産業機械向け需要の減退、さらには構造改革に伴う特別損失などの影響から、業績はやや厳しい状況が続いています。それでも、固定費削減や価格転嫁の推進、生産再編などの構造改革に取り組んでおり、今後の収益性改善が期待されています。PBRは0.5倍を下回っており、バリュー株としての側面も注目されています。
株式データ
【銘柄名】NTN 【銘柄コード】6472 【上場】1949.5 【市場区分】東証プライム 【33業種区分】機械 【17業種区分】機械 【株価】216.2 円 【PER】--倍 【PBR】0.49倍 【EPS】-15.1 【BPS】439.89 【配当利回り】2.31% 【配当性向】データなし 【1株配当】5~11 【営業CF】651億円 【投資CF】-249億円 【財務CF】-302億円 【現金等】1,272億円 【自己資本比率】28.8% 【有利子負債】3662.70億円 【時価総額】1,251億円 【ROE】4.4% 【ROA】1.2% 【公式サイト】https://www.ntn.co.jp/ 【株主優待】株主優待なし
株価・指標から見るNTNの注目点
NTNの直近の株価は216円台と手頃な水準です。PBR(株価純資産倍率)は0.49倍と、いわゆる「解散価値」を大きく下回っており、市場からは過小評価されている面も見受けられます。ROE(自己資本利益率)は4.4%で、製造業全体の平均よりやや低いレベルですが、構造改革が進めば今後の改善余地もあります。
一方、PER(株価収益率)はマイナスとなっており、これは直近の業績が赤字予想であることを反映しています。EPS(1株当たり利益)もマイナス圏に沈んでいますが、2024年3月期までは黒字を維持していました。
配当利回りは2.3%前後と、同業他社や市場平均と比べてもほどほどの水準。業績が厳しい中でも、一株配当5円台(場合によっては6円まで増配)の維持に努めている点は、株主還元意識の高さが感じられます。
NTNのビジネスモデルと注目ポイント
NTNはベアリング(軸受)大手として、自動車用部品や産業機械用製品をグローバルに供給しています。自動車分野では等速ジョイントで世界2位、ハブベアリングで世界トップのシェアを持つことが大きな強みです。売上高の約7割が自動車市場向け、残りを産業機械や補修市場向けが占めています。
- 海外売上比率が75%と高く、為替や海外景気の影響を大きく受ける体質
- 自動車メーカーの電動化・EV化のトレンドへの対応も進めている
- 生産再編やコスト削減、固定費圧縮などの構造改革が進行中
- 大手自動車メーカー(ホンダ、日産、フォード等)との安定した取引
また、2027年ごろにはカナダ工場の閉鎖や中国の生産集約など、大規模な生産体制の見直しも予定されています。これにより、利益率の改善や事業効率化が進む見通しです。
財務体質・キャッシュフローの状況
NTNの自己資本比率は28.8%と、製造業としてはやや低め。有利子負債は3,662億円と負債がやや重く、財務健全性には注意が必要です。一方で現金等は1,272億円を保有し、一定の手元流動性は確保できています。
営業キャッシュフローは651億円とプラスを維持し、本業からの資金創出力はある程度あります。設備投資(265億円)、減価償却費(418億円)、研究開発費(182億円)と、将来の成長投資にも資金を投じている点が特徴です。ただし、財務キャッシュフローはマイナスとなっており、返済や配当など資金流出も続いています。
業績推移を見ると、売上高は2022年3月期の約6,400億円から2024年3月期には8,360億円まで拡大してきました。しかし、2025年3月期は最終赤字(-160億円)の予想と厳しい見通しです。これは構造改革費用や産機向けの一時的な落ち込みが響いているためです。一方、2026年3月期には黒字転換(20億円の純利益)を見込んでおり、事業再編とコスト削減の効果が表れてくるかが注目されます。
今後の見通しと投資家へのメッセージ
NTNはグローバルな自動車・産業機械向けサプライヤーとして長い歴史と実績を持つ企業です。2025年3月期は赤字予想と逆風が続きますが、構造改革や生産効率化の進展で2026年には黒字回復を目指しています。海外生産比率が高いため、為替や世界景気の影響を受けやすい点、また財務レバレッジがやや高い点はリスク要因です。
一方、PBRが0.5倍を切る水準にあるなど、株価指標面での割安感が際立っています。配当も安定的に支払われており、株主還元姿勢は維持されています。今後の業績回復と財務改善のスピード、世界の自動車市場の動向など、中長期的な視点でのウォッチが重要です。バリュー株を好む投資家や、再建局面の企業に関心がある方には注目の銘柄と言えるでしょう。
かぶポスト的スコア
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🌱 成長性: 2/5構造改革による回復期待はあるが、直近は赤字予想で成長余地は限定的です。
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🏛 財務健全性: 2/5自己資本比率・有利子負債など財務リスクはやや高めで、安定感に課題があります。
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🎁 株主還元: 3/5厳しい業績下でも配当維持に努めており、株主還元意識は比較的高いです。
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※本記事は、執筆時点における一般公開情報(EDINET、企業のIR資料など)に基づき、筆者が独自にまとめたものです。
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企業の業績・株価・優待内容などは日々変動するため、投資に際しては必ず最新の公式情報をご確認いただき、最終的な判断はご自身の責任で行ってください。
なお、本記事は特定の銘柄の売買を推奨または勧誘するものではなく、金融商品取引法上の投資助言にも該当しません。
ひーくん
かぶポストを運営している「ひーくん」と申します。投資歴は20年以上、保有株式の評価額は1.5億円を超え、不動産を含む総資産は約3億円に到達しました。投資スタイルは、高配当株と注目テーマ株を軸とした“堅実と成長”のバランス型。国内外に分散投資を行い、安定と成長の両立を目指しています。株主優待にも注目しており、現在は100以上の優待銘柄を保有。現物不動産による家賃収入も並行し、多角的なポートフォリオを構築しています。


