日本化薬(4272)―半導体・医薬・自動車部品の多角化と安定財務で注目の化学メーカー
日本化薬は、100年以上の歴史を持つ日本の中堅化学メーカーです。火薬をルーツに持ちながら、現在は半導体向けの高機能樹脂、がん治療薬を中心とした医薬品、自動車安全部品(エアバッグ用インフレーターなど)と、事業を多角化しています。
とくに、半導体関連のエポキシ樹脂や抗がん剤といった先端領域でも存在感を発揮しており、グローバル展開も進んでいます。安定した財務体質と高い自己資本比率を背景に、積極的な設備投資や株主還元にも取り組んでいる企業です。
株式データ
【銘柄名】日本化薬 【銘柄コード】4272 【上場】1949.5 【市場区分】東証プライム 【33業種区分】化学 【17業種区分】素材・化学 【株価】1,256.5 円 【PER】11.47倍 【PBR】0.75倍 【EPS】109.5 【BPS】1,673.24 【配当利回り】4.78% 【配当性向】54.8% 【1株配当】60 【営業CF】232億円 【投資CF】-194億円 【財務CF】38億円 【現金等】647億円 【自己資本比率】71.6% 【有利子負債】387.99億円 【時価総額】2,208億円 【ROE】1.6% 【ROA】1.1% 【公式サイト】https://www.nipponkayaku.co.jp/ 【株主優待】株主優待なし
株価指標と注目ポイント―低PBR・高配当・安定財務の三拍子
日本化薬の株価指標を見ると、PBR(株価純資産倍率)は0.75倍と1倍を大きく下回っています。これは、企業価値(市場評価)が純資産よりも割安に見積もられている状態で、中長期的な資産価値重視の投資家に注目されやすい水準です。
また、配当利回りは4.78%と東証プライムの中でも魅力的な水準。配当性向も54.8%と利益の半分を配当に還元しており、株主還元の意識が高い点が特徴です。
加えて、自己資本比率71.6%という非常に高い財務健全性も見逃せません。有利子負債も約388億円と、手元資金(現金等647億円)を大きく上回ることはなく、資金繰りリスクも低いといえます。
事業構成と強み―半導体・医薬・自動車部品のバランス型ポートフォリオ
日本化薬の事業は主に以下の3分野で構成されています。
- 機能化学品(約40%):半導体材料向けエポキシ樹脂や高機能樹脂など
- 医薬(約28%):抗がん剤などのスペシャリティ医薬品が強み
- セイフティシステムズ(約31%):主に自動車のエアバッグ用部材など
特に、半導体や自動車関連部材は世界的な需要増が続いている分野であり、医薬事業でも新薬開発やジェネリック薬増産への大型投資(200億円規模)を進めて拡大を狙っています。
業績動向―2024年3月期は一時的な減益も、2025年以降は回復見込み
直近の業績推移を見ると、2024年3月期は売上高2,018億円(前年比+1.7%)と増収ですが、純利益は41億円(前年比-72.6%)と大幅減益となりました。これは医薬部門での一時金支払い減など特殊要因が影響した形です。
2025年3月期は2,237億円(前年比+10.8%)、純利益179億円(同+335.1%)と、大幅な回復を見込んでいます。中期的にも自動車部品や半導体材料の需要が堅調なことから、利益体質の改善が期待されます。
財務・キャッシュフロー分析―積極投資と堅実な現金管理
日本化薬は、営業キャッシュフローが232億円と安定しており、投資キャッシュフローも-194億円と大型投資を実施しています。
医薬品の増産や新製品開発など、成長分野への積極投資をしつつも、手元現金647億円、自己資本比率71.6%という強固な財務基盤を維持しています。
設備投資(177億円)、研究開発費(198億円)も積極的に計上しており、今後の成長エンジンに期待できる体制です。
今後の見通しと投資家へのメッセージ
日本化薬は、半導体・自動車・医薬という成長分野をバランス良く持ち、為替や市況変動にも強い収益構造を築きつつあります。
今後は半導体や自動車部品の需要継続に加え、医薬品分野での新薬上市や増産も利益成長に寄与する見通しです。一方で、医薬品の薬価改定や原材料価格の高騰、為替リスクなど不透明要素も残されています。
PBR1倍割れ・高配当・堅実な財務という「守り」の強さと、積極投資による「攻め」の姿勢が共存している点が、同社の最大の特徴といえるでしょう。
短期的な利益変動はあるものの、中長期では安定成長と株主還元の両立が期待できそうです。
かぶポスト的スコア
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🌱 成長性: 5/5医薬・半導体・自動車部品の3分野で成長戦略を明確に展開しているため。
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🏛 財務健全性: 5/5自己資本比率7割超・手元現金豊富で、財務リスクが極めて低い。
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🎁 株主還元: 5/5配当性向5割超・高配当利回りを維持し、株主還元姿勢が明確。
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※本記事は、執筆時点における一般公開情報(EDINET、企業のIR資料など)に基づき、筆者が独自にまとめたものです。
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企業の業績・株価・優待内容などは日々変動するため、投資に際しては必ず最新の公式情報をご確認いただき、最終的な判断はご自身の責任で行ってください。
なお、本記事は特定の銘柄の売買を推奨または勧誘するものではなく、金融商品取引法上の投資助言にも該当しません。
ひーくん
かぶポストを運営している「ひーくん」と申します。投資歴は20年以上、保有株式の評価額は1.5億円を超え、不動産を含む総資産は約3億円に到達しました。投資スタイルは、高配当株と注目テーマ株を軸とした“堅実と成長”のバランス型。国内外に分散投資を行い、安定と成長の両立を目指しています。株主優待にも注目しており、現在は100以上の優待銘柄を保有。現物不動産による家賃収入も並行し、多角的なポートフォリオを構築しています。


