高砂熱学工業(1969)―半導体工場向け空調需要と連続最高益で注目の設備工事大手
高砂熱学工業は、日本を代表する空調設備工事のリーディングカンパニーです。特に半導体関連工場や大型施設向けの高機能空調工事で実績があり、近年は環境ソリューション企業としても存在感を強めています。海外進出にも積極的で、中国・タイ・ベトナムなどアジア圏での事業拡大を進めており、国内外の案件増加が業績を押し上げています。
2024年3月期には過去最高の純利益を更新し、2026年3月期までの予想でも増収増益基調が続く見通しです。社会全体の省エネ・脱炭素ニーズの高まりや、半導体工場新設ラッシュの恩恵を受けている点が大きな特徴となっています。
株式データ
【銘柄名】高砂熱学工業 【銘柄コード】1969 【上場】1969.11 【市場区分】東証プライム 【33業種区分】建設業 【17業種区分】建設・資材 【株価】6,532 円 【PER】15.77倍 【PBR】2.62倍 【EPS】414.1 【BPS】2,497.42 【配当利回り】2.56% 【配当性向】40.3% 【1株配当】167 【営業CF】-131億円 【投資CF】-81億円 【財務CF】-4億円 【現金等】490億円 【自己資本比率】50.1% 【有利子負債】289.46億円 【時価総額】3,781億円 【ROE】12.8% 【ROA】5.8% 【公式サイト】https://www.tte-net.com/ 【株主優待】株主優待なし
株価・指標から見る高砂熱学工業の注目点
株価は6,532円、時価総額は3,781億円と、設備工事業界でも上位の規模を誇ります。PERは15.77倍、PBRは2.62倍と、建設関連セクターの中ではやや高めの水準ですが、これは安定した利益成長と高いROE(12.8%)が評価されているためと考えられます。
自己資本比率は50.1%、現金等保有額は490億円で、財務基盤も比較的しっかりしています。有利子負債は約290億円ですが、手元資金で十分カバーできる水準です。配当利回りは2.5%台と平均的ですが、配当性向は40.3%と適度に株主還元も意識されています。
- ROE 12.8% ― 効率的な経営ができていることを示す高水準
- 営業キャッシュフローは直近でマイナスですが、これは大型工事案件の入出金タイミングによるもの
- 配当性向は40%台で安定、今後も増配傾向が継続
高砂熱学工業の業績推移と成長ドライバー
直近3年の業績を見ると、売上高は3,027億円(2022年3月期)から3,633億円(2024年3月期)へと順調に増加。純利益も115億円から196億円へと大幅に拡大しています。2025年3月期予想では売上高が3,720億円、純利益が239億円と、さらに高水準の増収増益が見込まれています。
背景には、半導体関連や工場などの省エネ・高機能空調工事の需要増、受注時の採算改善、海外案件の拡大などが挙げられます。加えて、水素製造装置やグリーン水素供給など、新たな分野へのチャレンジも成長期待を高めています。
- 半導体工場向けの大型案件が業績を牽引
- 受注残高も高水準で推移、先行きの安定感あり
- 環境分野や再生可能エネルギー関連技術にも注力
キャッシュフロー・財務状況のポイント
営業キャッシュフローは直近で-131億円とマイナスですが、これは工事案件の前受金・後受金のズレなど、建設業界特有の要因が大きく、単年度での増減は珍しくありません。投資キャッシュフローも-81億円ですが、これは今後の成長投資や研究開発(約28億円規模)に積極的な姿勢を示しています。
自己資本比率は50%台、有利子負債も手元現金で十分まかなえる水準。財務の安全性は業界平均以上と言えるでしょう。
配当金は2023年3月期の1株あたり33円から2024年3月期には91円と大幅増配。今後も年間160円台後半〜170円前後で安定した配当が期待されます(25年3月期予想:1株79円+65円=144円、26年3月期予想:1株79~85円)。
今後の見通しと投資家へのメッセージ
高砂熱学工業は、国内外の半導体・工場向け空調需要の高まりや、環境対応型ソリューションへのシフトを追い風に、今後も安定成長が期待される企業です。受注残高も潤沢で、今後2〜3年は高水準の売上・利益が見込まれます。
一方で、建設業界特有の人件費高騰や資材コスト上昇、円安による影響、案件の集中による業績変動リスクなども考慮が必要です。営業キャッシュフローがマイナスとなる年度もあり、工事の進捗や入出金タイミングによるCFの波には注意が必要です。
総じて、成長性・財務健全性・株主還元のバランスが取れた銘柄ですが、「連続増益・増配」がどこまで続くか、今後の大型案件の受注状況や新分野へのシフトが引き続き注目ポイントとなります。
かぶポスト的スコア
-
🌱 成長性: 5/5半導体工場向け需要・環境分野拡大を背景に、今後も高い成長が期待されます。
-
🏛 財務健全性: 3/5自己資本比率は十分ですが、営業キャッシュフローの波や有利子負債残高には注意が必要です。
-
🎁 株主還元: 3/5増配傾向は続いていますが、配当利回りや優待面では平均的な水準です。
投資分析、ゆっくり学んでみたい方へ
本記事でやっているようなファンダメンタルズ分析をしっかり学びたい方には、
投資初心者向けのオンライン学習講座「Grow」がおすすめです。
講師と直接やり取りできるカリキュラムで、
3ヶ月で一生使える投資スキルが身につきます。
空いた時間に自分のペースで学べるスタイルなので、忙しい方でも安心です。
投資分析ができるようになることで、銘柄選定の精度が上がり、情報に振り回されずに自分で判断できる自信がついてきます。
学びながら実践できる環境で、一歩先の投資家を目指してみませんか?
※本記事は、執筆時点における一般公開情報(EDINET、企業のIR資料など)に基づき、筆者が独自にまとめたものです。
掲載内容については正確性・完全性に配慮しておりますが、その保証をするものではありません。また、記載内容は元情報提供者の見解や推奨を示すものではなく、リアルタイムで更新されるものでもありません。
企業の業績・株価・優待内容などは日々変動するため、投資に際しては必ず最新の公式情報をご確認いただき、最終的な判断はご自身の責任で行ってください。
なお、本記事は特定の銘柄の売買を推奨または勧誘するものではなく、金融商品取引法上の投資助言にも該当しません。
ひーくん
かぶポストを運営している「ひーくん」と申します。投資歴は20年以上、保有株式の評価額は1.5億円を超え、不動産を含む総資産は約3億円に到達しました。投資スタイルは、高配当株と注目テーマ株を軸とした“堅実と成長”のバランス型。国内外に分散投資を行い、安定と成長の両立を目指しています。株主優待にも注目しており、現在は100以上の優待銘柄を保有。現物不動産による家賃収入も並行し、多角的なポートフォリオを構築しています。


